会社の共同経営者であるとか、そこまで行かなくても、旦那が社長で、奥さんが専務とかいった形で、仕事を共同で行っている場合には、通常の離婚事件よりも、精算しなければならないものが多く出てくる場合があります。
1 取締役登記の問題
「離婚するので、私を取締役(監査役)から外して下さい。」「うちは取締役会(監査役)設置会社なので、代わりの取締役が見つかるまで待って下さい。」などというやりとりがなされる場合はよくあります。
2 株式の問題
「離婚するのは承知したけど、会社の株式は戻して下さい。」「戻すのであれば、せめて、出資金は返して下さい。」「ちょっと、買い取りの資金が準備できるまで待って下さい。」「それまでは、私は株主なのですから、株主総会はきちんと開いて下さい。」 などと、離婚問題というより、段々、会社法の問題に入っていきます。
3 経理の問題
「会社の資金関係は君がやっていたので、何をどうしていたのか分からないから教えて下さい。」「別れてくれると言うまでは、何も協力できません。」「それなら、業務を遂行しないということで解雇します。」などと、労使問題に発展していくこともあります。