離婚の相談に来られる方が、両親(あるいは父又は母)を伴って来られることが少なくありません。
相談者自身は、「自分のことなのに両親がどうしてもって言うんで…」と多少恥ずかしがっているようですが、こと離婚に関する問題については、「両親の協力を得られるのであれば、協力をお願いして下さい」「迷惑をかけるかもしれないが、それはまた別の形で返すようにしてはどうですか」と話しています。
両親の協力としては、まずは住居の問題があります。離婚係争は理屈上は同居しながらでもできますが、すでに対立状況の中同居生活を続けるということは尋常の精神では耐えられません。また、DV事案の場合なんかだと当然身体に対する危険大です。「一旦家を出てしまうと不利になるのでは…」などと心配される方もいるようですが、家を出ることそれ自体では別に不利にはなりません(多くの場合の『不利』というのは重要書類なんかを家に置いてきてしまったことによるものです)。
次には、子供の親権の問題です。家裁の調査官による調査の際に、やはり、実家の両親も監護養育に協力してくれるというのは大きなプラスの評価に繋がります。
それから、短からぬ裁判等の係争をしていかなければいけませんから、経済的な協力も必要です。
もちろん、事件の進め方について親がいろいろ口を出すこともあるでしょうが、それでも、両親の協力により、どれだけ離婚係争が有利になるかを考えれば、つまらない意地は捨てるべきでしょう。