離婚調停、離婚調停とよく言われていますので、調停=離婚と思われている方も多いかもしれませんが、夫婦間の調停というのは、「夫婦関係調整調停」ということで一括りにされていて、その中で、(離婚)と(円満調停)というのがあるのです。
(円満調停)というのは、まさしく、夫婦関係がおかしくなったときに、円満にすることを目的とする調停です。ただ、双方が円満調停を望んでいるケースというのはとても少なく、一方が、円満調停を申し立てると他方は離婚調停を申し立てると言ったケースが圧倒的に多いです。
それで、(円満調停)ですが、いろいろ調停しようとする調停委員の方の努力は当然尊重に値するのですが、殺し文句で「あなたが選んだ相手でしょ」というものがあります。でも、これを言っちゃあ身も蓋もありません。そんなことを言っていたら、絶対離婚は論理上あり得なくなってしまいますし、離婚を望んでいる当事者は自分が責められているような気持ちになってしまいます。離婚したいと思うには理由があってのことですので、『相手を選択した責任』などというものを感じさせるような発言はよろしくありません。
調停でなくても、実家の親とかにこういうことを言われてもかなり困りますので、関係者の方もそういう雑ぱくでかつ論理的でない意見は言わないようにする必要があります。