婚姻生活は、日々の生活の基本です。
「暴力」「DV」のように生命身体の危険が差し迫っている場合はもちろんのこと、
些細なことでも、積もりに積もって婚姻生活がうまくいかなくなると、
仕事に影響が出たり、精神的にもおかしくなってきてしまいます。
しかし、離婚の一歩を踏み出すには
多大な勇気・思い切り・エネルギーが必要です。
「子供はどうなる」
「親や周りからはなんて言われる」
「家は・・・」「仕事は・・・・・・・・」「生活は・・・・・・・・・・・・・・・・・」
いろいろ考えるだけで疲れて、結局、何もできない。
だけど、「やっぱり一緒には暮らせない」と、同じことの繰り返し。
離婚は非日常であることは間違いなく、
コンビニで買い物をするようなわけにはいきません。
しかし、別に離婚をすることは悪いことではありません。
もちろん、色々な不安があるのは当然ですが、
「もうこの人と一緒に暮らすのは苦痛でしかない」と
思い詰めているのであれば、
離婚というものに正面から向き合ってみることも必要です。
もちろん、1人で考えても、わからないことが多すぎて、
息が苦しくなるかもしれません。
まずは、信頼できる誰かに相談してみて下さい。
相談する中で自分の考えが整理されていくということもあります。
旦那に殴られて実家に子供を連れて逃げ帰った。
すると、しばらくして旦那が実家に謝りに来た。
妻の両親も「○○君も反省しているみたいだから、
もう少し頑張ってみたら」と娘を諭す。
しかし、その後、旦那の所に戻って頑張ったけれども、
もっと、言葉や暴力によるDVがエスカレートして、
最後は着の身着のままで逃げ出す。
相談者の方やそのご両親も
「あのとき別れて(別れさせて)おけばよかったんですけど…」と後悔の念をしめす。
離婚の経緯を聞いていると、よくこういう一幕が出てきます。
「可能な限り、結婚生活は続けなければならない」という
暗黙の前提があります。
しかし、結婚を続けるのが正しく、
離婚をするのが間違っているということは絶対にあり得ません。
盛大な結婚式をしたとか、
○○さんの紹介で知り合った等も関係ありません。
客観的な状況判断して、
離婚するか否かの判断をする必要があります。
いったんDV等から逃げだした妻が、旦那の元に戻る際の胸中は複雑です。
「反省しているみたいだから…」
「子供のこともあるし…」
「自分(妻)も少しは我慢しないと」等々、
前向きに考えるようにして、婚姻生活を続けようとします。
しかし、過去は水に流し、
何もなかったように婚姻生活を送る、というのは不可能です。
また、DV問題についての根本的な解決がなければ、
家に戻っても事態が好転することはなく、
取り返しのつかないトラブルが起きる可能性もありえます。
重要なのは、問題は先送りにせず、
何かあった際は、早期に専門家に相談し、
客観的に現状を分析するということです。
親「お母さんとお父さん別れてもいい?大丈夫?」
子「うん」
・・・このように子どもが答える場合、
子ども達はかなり夫婦仲が悪いことを認知しています。
普通は「うん」とは言いません。
両親揃って仲がいい(喧嘩しない)方がいいに決まってます。
中には、「別れてほしくない」という子も当然いるでしょう。
しかし、子どもの意見を聞き入れ、我慢し続けたとしても、
根本的な解決が図られなければ、
婚姻生活は苦痛のままで、何も変わりません。
そして、ついポロッと「あなたのためを思って…」などと弱音が出てしまう。
しかし、これは、子供にはショックです。
そんなことになるぐらいなら、
別れて生き生きと生活してもらった方が、
子供にとってはどれだけいいか分かりません。